独り言を聞いていたのに
ずっと行ってみたいと思っていた劇団わらび座の公演。
内舘牧子さん原作・脚本ということで、
「秋田は何もない」を観てきました。
タイトル通りの面白さに笑いました。
そして何と言ってもミュージカルなので歌がすごかった~
迫力があって、どの役者さんもみんな声量があってみんな歌がうまい。
観終わってお土産屋さんに寄ると、
さっきまで同じものを観ていたと思われる女性の方が、
何かぶつぶつと「あ~良かったわ~」みたいなつぶやきをしています。
私が売店限定の秋田犬のぬいぐるみを見ていると、
隣りから「可愛い~~~」と興奮して話しかけてきました。
その女性は「秋田犬って、ほんとかわいいですよね!」と言ってきます。
何度か相づちを打っているうちに、
これ以上返事をしていけば何かもっと秋田犬の話や、
なんならいろいろ話が止まらなくなりそうな状態でした。
でも私も私で犬好きなので、
その方の犬の話にかなり相づちを打っていたと思います。
「あ、写真見ますか?うちの犬」
え?とこちらが驚いたかどうかもわからないほど早く、
「な~んて言ってはいけない・・・あ~ダメダメ。そんなことしてはいけない・・・やってしまうとこだった」
と独り言のように言ってバックから出したスマホをまたバックにしまいました。
私もぬいぐるみからは離れ、
その後は別々にお土産を見て、その方は何か買い物して一人去っていきました。
なぜ自分はあの時、
「え~そうなんですか!お写真あるんですか!」
と言えなかったのでしょう。
ものすごくモヤモヤしたものを感じました。
自分が飼っていた自慢の秋田犬を、
もう、見せたい衝動を精一杯おさえ、
見知らぬ人にそんなことを気軽にしてはいけないと、自分を律していました。
でも、そんなの律しなくたっていいことだったのではないか。
同じ犬好きの匂いをかぎ分け話しかけたのですから。
なんなら私の方から、「その愛犬のお写真見せてください!」
というべきだったと思いました。
別に急いでいるわけでもなし、一人だったんだし、
ちょっと写真を見るくらい良かったのに。
とても後悔しました。
先ほどまで会場が一体となって楽しんだミュージカルのように、
その方も、そこにいる人(私)と、
楽しさをただ分かち合いたかっただけではなかったのだろうか。
あ~それなのに、
その方が律する独り言をちゃんと聞いていたくせに、
なぜにスルーしてしまったのか・・・
もしそんなことがこれから先もあったとしたら、
次こそは、しらっとせずに自分も一緒に楽しみたいです。
どうか、神様またチャンスをください。
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