そういう時間の世界

昨日書いた日記のインナーチャイルドは、
はじめから話ができたわけでは全然なかったです。

顔もうっすらで、下を向いていることが多かったので、
避けられているような感じもありました。

20代のあの頃の私は、病気のための治療を終えて、
秋田県の玉川温泉という地で湯治して静養していました。
その後、自宅での療養生活に入るのですが、
ステロイドの薬の量がなかなか減らず、顔はパンパンに膨れ上がり、
毎日どこかが具合悪く、苦しく、
心が晴れることはありませんでした。

今、かろうじて助かったけれど、みんなのような20代のキラキラしたものは自分にはない。
そして、今後もないだろうって・・・
何のために生きているのか、これから何をどうしたらいいのか全くのお先真っ暗。
だと信じていたときです。

縁側に座っていたのは、
その時に飼っていた子犬と遊んでいたり、
本当は外にも出てみたいけれど、近所の目を気にして出られず、
縁側までが精一杯だったからです。
「どうしたの?」と何度か話しかけ、
何回目だったかに、「あのね・・・」ってこんな自分が嫌だと泣き出し、
とにかくずーっと泣いていました。
あの頃よりももっと、その子は声に出して泣き続けました。

ふかふかのバスタオルを肩にかけると、それで顔を覆い、涙をふき、
そのタオルが「気持ちいい」って言いました。
やがて、
「コーラが飲みたい」と言われて買ってきて一緒に飲み、
(本当に自販機でも買ってきた)
その頃から、何かふっきれたようなすっきりした表情になって、
ああ、もう大丈夫なのかもしれないって感じたのです。

最後の方はもう会いに行っても黙って座っていることがなく、
犬をかわいがったり、硝子戸をあけてサンダルを履いて庭に出てみたり。
そして、お出かけして行ったのでした。

これが自分にとってのはじめてのインナーチャイルドとの出会いです。
もっと会話がある子もいるでしょうし、
いろんな遊びを一緒にしたい子もいるでしょう。
全然無反応な子もいるかもしれません。
(それは、もしかしたら今の自分でそこに行っていないのかも)
過去の自分と遊ぶなんてどうやって?とはじめは思っていましたが、
本当にそこに生き続けている子なので、できるんですね。
そういう時間の世界なんだと思う。

もしも、突然自分の小さい頃の場面が浮かんで出てくるようだったら、
そこに、その子がいるという知らせです。
そこに行きなさいって本当の「私」が背中を押してくれる。

その時は、迷わず行ってみるといいんだって思いました。



ちらっと見えた新幹線 お出かけしたい!



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