障害のある方と働く

私は平日、NPOで勤務しています。
一般企業へ就職を希望する障害のある方たちをサポートする仕事です。
就職するために必要なこと(PCスキルやマナーなど)を学んだり、実際に職場実習という形で企業で体験していただいたり、相手企業やご家族、医療機関ともかかわりながら就職後のサポートもしています。

「障害者」というと、身近にいる方にとっては自分たちと何も変わらない存在であることがわかると思うのですが、関わりが全くない人にとっては、自分たちとは何か違う存在のように感じられるのかもしれません(私もそう思っていた一人)。
私が関わっている方は、主に精神障害の方ですが、中でも発達障害の疑いや就職をきっかけに、又社会人になってから診断されたという方が多いです。
障害を個性と表現することがありますが、発達障害の方はまさに個性が強くはっきりしている方のように感じます。

障害(精神疾患や発達障害)があると、一般企業の中で働くことは難しいと一般的には思われているかもしれませんが、仕事の難しさや辛さは障害があるなしに関係なく誰でもありますよね。
その難しさや辛さを、訴えやすいのは、確かに障害がある方なのかもしれません。
でも、そこの困難さを伝えられた相手(職場の人、企業側)の捉え方は、想像力の深さとか理解力とかその方の人生経験で大きく違ってきます。
会社の都合で、対応したくてもできないということも多くありますが、
その方の捉え方によっては、その方自身にこれまでにない価値観や発想、ある意味障害者の社員を育てて学べること、そこから生み出す感動まで、実に多くの産物を与えられるということがあります。

どこの企業も即戦力がほしく、手がかからない人(育てるのに時間がかからない人)がほしく、体力・精神力がある人がよくて、協調性があってコミュニケーションに問題がない人で、言われたことをミスなく確実に仕事をしてくれる人がほしい・・・
でもそんな人、滅多にいない。

結果的に生産性を高めようと思えばこそ、その生産性が一見低いと思われがちな障害のある方にとって、その方たちが働きやすくなる環境(物理的な面だけではなくて)を考えたときに、会社の弱点(実際はわかっているけどやっていない)が明らかになってくる場合があります。
そこから少しずつ変わっていくのか、変えなくても何も言ってこない人たちの中で会社を維持しようと思うのか・・・

障害者が職場にいるって、挑戦でもありますが、とても刺激的です。
おもしろくて興味深くて今まで知らなかったことを学べる。
新しい世界が広がっていく、という感覚です。
ここのところは話すと止まらなくなってしまうので、また少しずつ書きたいと思います。

そんなことを感じる出来事が続き、
障害があってもなくても、
仕事が合うのか合わないのか、自分に向き合うか他人のせいにするか、言うべきことを言うか言わないか、実行するかしないか、頑張ってみたいか頑張らないでみるか。
どれも、選択しているのは誰なのか?みていきたいです。















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