雪の魅力

今日は、骨董品を見に出かけてきました。
雪の結晶や雪輪(ゆきわ)と呼ばれる模様の入った、
着物や短刀、茶道具や生活用品がずらーっと並んでありました。

博物館のガラスケース越しにしか見れないような貴重な品々。
この道50年以上の収集家高橋雪人さんのはからいで、特別手に取って見ることができました。
雪人さんのお父様は、高橋喜平さんといって岩手では有名な雪崩研究家でエッセイスト。
私も喜平さんの雪の写真集が大好きでした。

雪の模様って、可愛らしくとても美しい。
形もいろいろで、こんなところにも雪が!と見つけていく楽しさもありました。
こんなにときめきながら描かれた雪を探したことはありません。
何百年も前に誰かが使っていた道具。
持ち主もまた、時にうっとりとしながらこの雪模様を眺めたりしていたのかなあ。

雪の結晶は、顕微鏡が外国から入ってきた江戸時代に証明されたものだそうで、
それ以前の平安時代の頃から人々は雪のことを「六花」と呼び、
花鳥風月と並び描かれてきたそうです。
それら(約50種類もの図案)が並ぶと、まるで家紋のようなかっこよさもありました。

特に、雪輪は、雪が降ってきて植物などに積もったときの、
あのふんわり雪が乗っかるさまを図案化したもので、
雪の結晶のような(雪印マークを思い出す)凛とした感じとは違い、
ふんわり感がなんともいえない親しみを感じます。



今年の冬は、本当に暖かく雪が全然積もらないので楽なんですが、
当時の生活に雪は「降ると大変なもの」ではなく、
「必要なもの 心を豊かにするもの」だったんだなあと思いました。
雪の下で甘くなるキャベツ、大根、白菜などの野菜もあるし、
飲み水としてももちろん、生活には欠かせないもの。
今とはだいぶ雪に対する見方が違っていたのではないかと思います。

写真を撮っていいものかどうか、
手に取るものがあまりに貴重すぎて、最後までなんだか聞けませんでした(もしかしてマナー違反なんだろうか?と)。
そこにいた皆さんがそうでしたので、
タイムスリップしたあの中でだけ楽しむ。
そんな贅沢な時間だったのかなと思います。

唯一撮った写真は、おやつにご馳走になった黒糖胡桃が入ったお餅。
何気ないこの漆塗りのお皿も、
なんと100年以上前のものだそうです!レコードじゃないですよ~

これから骨董品を見たら、雪模様を探してしまいそうです。



柏の葉模様で子孫繁栄!


コメント