人間らしさ

『今日、誰のために生きる?』
ひすいこたろう×SHOGEN 著

道場の仲間もブログで紹介しておりましたが、
ブンジュ村でSHOGENさんが体験した話が、
今これほど多くの方に響くのは、それらがすべて、
私たちの祖先、日本人から教わったというところにあるのではないかと思います。

日本人が自分を大事にすること、
心にゆとりを持ち、心を満たすことを大切にしてきたこと、
幸せに生きる日々の心のあり方をアフリカの小さな村に、
今も伝わっているということの驚きです。

YouTubeでもたくさんのお話を聞けますが、
今の自分に響いたもの、一つ選ぶとしたら、
『人間らしさ』という言葉です。
自分が何かしでかしたり、問題を起こしたり、失敗したり、
とにかく、あ~やってしまった・・・と思ったときに、
ああ、自分はなんて人間らしいんだ!
と思うというところ。

大人になるにつれて、だれも完璧な人間になっていくわけでもなく、
なんでもできるようになっていくのでもなく、
ただただ人間らしくなっていくということなのです。
だから、この村では、何か間違ったり失敗したときに、
相手を非難するような感覚は持たず、
とても人間らしいなあと思う(かわいいなあ、とも言う)。

この感覚ってとても心にゆとりがあっていいなと思いました。
しょっちゅう何かしら抜けている私にとって、
また、つい相手に自分の正しさをおしつけてイラっとしてしまった時など、
人間なのだということを思い出せる、本当に腑に落ちる言葉だと思いました。

また、このブンジュ村の日常には、
日々の具体的な言葉の発し方や、考え方、
心のあり方を考えさせられる話がいっぱいあります。

この本、実のところ、
ちょうど夫とケンカした時に読んだ本でした(まさかケンカに役立つと思ってもみなかった)。
そうか・・・私は、夫との共同生活をあたり前だと思い、
感謝の気持ちも薄れ、なんと温かみのない言葉を平気で使ってしまったんだ。
早速ブンジュ村に習って、
大自然に身を置き(そう想像して、夜空を見る)、
その雄大さや美しさにしばし浸ってみます。

圧倒的な自然に包まれると、人はもう許されるしかないようです。
これは、パターンで言えば、
白パターンの感覚に全身浸ることと同じだと思いました。
「相手のことを抱きしめるように」
大事に温かな言葉を交わせた(謝れた)感覚がありました。

日本人は本来、華道や茶道、書道、また日本食の文化もそうですが、
心にゆとりを持ちながら、
生活を丁寧にしていくことに重きを置いていたのだと思います。
それは、それをしていることが素晴らしいのでなく、
自分と向き合う時間を、一日の中に取り入れていくこと、
いつでも心を大切にする民族だったんですね。
自分を大切にすること、相手を大切にすることが、
小さい頃からあたり前に教えられていたのだと思います。

自分にもその血が流れているはず。
SHOGENさんのように、日本人として、ペンキ画家として、
アートで心の大切さを伝えながら仕事をしていく人もいる。
自分だからできるという誇りを持って。

じゃあ、私はどうありたいのか?
今日はどんな気持ちで過ごしていこうか。






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