インナーチャイルドと話す

今日は岩手クラスの勉強会でした。
話の中に多く登場したのは『インナーチャイルド』のことでした。
小さい頃につらい経験をした当時の子どもの自分。
その子が癒されることなくそのまま長い年月が過ぎ、心の内に今もなお取り残されているのです。

その子は、過去の自分自身でもあるため、どんなことに傷つき悲しい思いをしたのか、
おおよそのところは思い出すことができます。
ただ、あまりにも深く傷つき、悲しみ、怖がっているために、
その子は今もひとりぼっちで泣いていたり、震えていたり、
不安なまま、息をひそめ、何も言えず、時が止まったまま『そこにいる』のです。

そういう子たちに、今の自分が会いに行ってあげるのですが・・・
はじめてインナーチャイルドの話を聞いたときは、
会いに行くってどういうこと?
と、とても戸惑いました。

生身の人間に会うわけではないので、どうやってその子の側にいけばいいのか。
またその子と(やはり生身の人間ではないので)何の話をしたらいいのか、
またその子は、大人になっているわたしへ本心を話してくれるのだろうか・・・
その子は自分、自分はその子?と混乱するような感じがしました。

でも、そんな理屈理論とは全く関係のないところで、
思い出の中のその子(自分)は確かに、その当時のまんま、
寂しそうに一人ぽつんとただそこにいて、
その姿を見たら、
そばにいてあげたいという気持ちに自然になっていきました。

当時の自分よりいろんなことを経験し、失敗もし、
それでも何とか今日までやってこれた大人の自分が今はいます。
優しさも強さもユーモアも、いろんな要素がまじりあってあの頃よりはたくましくなっている自分。
今にも壊れてしまいそうな心もとないその子を助けたい。
どんな話も聞いてあげたい。
今の自分ならばわかってあげられる。

氷が溶けるように本当に少しずつ少しずつ、
焦らずゆっくりと何が怖かったのか、何が不安だったのか、本当はどうしてもらいたかった?
少しずつ理解を深めていく。
安心してもらえると、こちらもほっとするような感覚が生まれてきます。
そしてその感覚とともに、
その子の見ている情景が変わり、表情が変わり、心は澄み渡るように広がっていくのでした。

インナーチャイルドのケアは、とても大事なものなんだと思います。
いろいろなパターンに引っかかるときに、
その核心にあるものが子ども時代に深く刻まれた心の傷だった・・・
ということが多いからです。
そして、その子は今もびっくりするくらい子どものままなので、
子どもにわかるように、
そしてお母さんのように優しく「大丈夫だよ」と静かに話してあげるといいです。

まだまだ見つけられていない子がいるかもしれません。
自分が成長したタイミングで現れてくれると思うので、その時を見過ごすことなく会いに行ってあげたいです。








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