なんとかかんとかやっていく

久しぶりに海を見ました。
広くて大きくて青い海は、とてもおだやかですごく気持ちいい~
ずーっと見ていると心が落ちついてきます。
そして、風のようにふわっと、自分がどんどん軽くなっていくようでした。

三陸の海を見ていると、
やはりあの時のこと、震災を思い出します。
あの日、街をのみ込んだ真っ黒い津波。
信じられないほど恐ろしく姿を変えた海が、
今は目の前で、静かにきらきらと波うっています。

津波伝承館にはじめて行きましたが、
入ってすぐに心臓がばくばくしてきて、映像を見ていると胸が締めつけられそうになりました。
たくさんのものを奪っていった津波。
被災された方々はどんなに辛く絶望的な気持ちになったのだろうか・・・

館内を順路の通りに歩き、
気持ちがどんどん沈んでいくようだったのですが、
それだけで終わることはありませんでした。
展示されたパネルには、その後の人々の変わりゆく姿もあったのです。
時を経て、人々が動き出し、
ほんの少しずつでも笑顔が戻り、
希望の光りがそこに小さく灯されていく・・・
こうやって人って、
どうにかしてでも生きていくようになっているんだと思いました。

これから先も、
自然災害やコロナのような、
自分にはどうしようもできない出来事に遭遇することもあるでしょうし、
たった今幸せを感じている自分が、その一寸先にはどん底を体験するかもしれない。
またそのどん底から、そのときには想像すらできなかった生きる力をふりしぼっていくこともあるかもしれません。
自分を信じたり信じられなかったりしながら、
それでも、なんとかかんとかやっていく。

お金持ちでもない、派手さもない、何か人の上に立っているわけでもない、
失敗したり、もう何やってんだわたしと思うような、じたばたしている自分であるかもしれないけれど、
それでも、「大丈夫、何とかやっていける」と
海を見ていたら励まされたような気がしました。
この(根拠はないけど)何となくやっていかれるという感覚、とても好きです。

帰りに、自分の家が近づいてきたときも、
あの青い海を思い出すと、この気持ちが追いかけてくるようでした。
もうだめだ、もういやだ、あー疲れたって思うときも、
「それでいいから。それでもやっていかれるから」と言ってあげよう。
















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