転職の魔王様
犬岩! |
転職を希望している人へ、
冷たくも核心をついたことばを投げかける、
成田凌さん演じるキャリアアドバイザー(魔王様)がとてもおもしろいです。
転職したいと言ってくるお客様に、
この人の転職の動機は何か?
ドラマのはじめと終わりで、人が働く理由というものが変わっていきます。
いつも嫌なことにぶつかるたびに転職を繰り返す。
今よりもっといい人間関係の中で働きたい。
自分の能力はこんなもんじゃないと、いい会社ないかなと探す。
またはその逆で、
自分には取柄がなにもないから、このくらいの会社が楽だろうと選ぶ。
よく、辞めた理由を聞かれることはありますが、
志望動機とは違う、どんな人生を送りたいのか?
という問いを投げかけていく感じです。
会社が、仕事が、人が、
自分自身がいやだから~の転職と、
自分の幸せを真剣に考えての転職では、まったく違う将来があります。
第1話では、
パワハラを受けて転職を決心した主人公に対して、
「今のあなたでは、どこに行っても何も変わりませんよ」と、
「また社畜のように働くだけです」と、きつい言葉を投げかけます。
第2話では、
その主人公が、魔王様の部下(アドバイザー)となります。
入社して毎朝事務所の掃除を率先してやり、
夜中までお客様のためにサービス残業を行い、とにかく一生懸命働くのです。
そんな健気なとも言える主人公に、
「人が喜んでくれることや、望むことをするのではなく、
自分の本音や望みを知ることが、何倍も大事なのじゃないのか」
と、これまでの価値観をばっさり切り捨てます。
本当にそうだなあと思いました。
人のためになること、喜んでもらえること、相手を不快にさせないこと。
自分より相手に機嫌よくいてもらいたいと一生懸命がんばる人もいます。
それが悪いということではなく、
誰のための仕事なのか、誰のための人生なのか。
自分のために何かをするということが、
他人ばかりを見て生きていると、
そこから変わることが怖くなってしまうのかもしれません。
そして、「誰かのため」の方がなんとなくいい人っぽい感じもします。
また、過去は忘れて、新しく生きよう!
というのはポジティブに見えますが、
忘れてはいけない、スルーしてはいけないものもあります。
ネガティブな思いをしている自分を取り残して、先に進んではいけないのだと思います。
自分を知ろうと思うとき、職場での自分を見るだけで、
なにか見えてくるものがあるかもしれません。
このドラマ、自分の仕事と重なるところがたくさんあります。
第3話も楽しみです!
九十九里の港 |
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