下手でもなんでも

ある展開になったとき、いつもは黙ってしまう自分が、
今回はちょっと違った反応をしていました。

大体、この展開になると相手のある言葉に引っかかるのはわかっているんですが、
だからと言って、何をどう「違います」と言ったらいいのかよくわからない。
わたしには、この手の説明は無理だと思ってスルーしていました。
自分の頭では適当な言葉が見つからないし、もっとややこしくなっても困るし、
やっぱりうまく話せないなら黙っていた方が無難だ・・・と思っていた。

違う考えを示すということは、
ある程度相手も納得できるような理解できる話でないといけないと思うのです。
でもどうしたら、そのあたりがしっくりくる話を自分はできるのか、本当に難しいことだった。
自分の持つ考えが薄ぼんやりとはあるにはあるのだけれど、
薄ぼんやりだから言葉が浮かばないし、
かといって了解しているわけではないとはっきりも言えなかったのです。

それが、今回スルーしなかったということは、
わたしに何が起きたんだろう・・・としばし考えました。
話せた、ということは、
自分の考えや気持ちが、とてもはっきりとしたものになっていたからできたのかもしれません。
本当に自分の一部となって実感したものであれば、
うまい下手は関係なく、下手だろうが何だろうが話せるものなんだなあと思いました。
他人の体験を説明するのは難しいけれど、自分の体験だったら話すのに困らない、
という感じなのだと思います。
胸のつかえがとれていくように、口から何かが吐き出されていくように言葉が出てきた。

引っかかったものをスルーせず、自分の考えを伝えられたことは、
自分にとって大きな大きな一歩だったと思いました。

わかっているんだけど、言葉にできない、
わかっているんだけど黙ってしまうって、
それは、結局中途半端にしか理解していない、自分のものにしていない、
わかっていないからそうなっていた・・・
ってことだったんですね。











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