突き抜ける

古本市で買った本。
ーイン・ザ・プール 奥田英朗著(文春文庫)ー
その本(小説)に出てくる変人ともいえる精神科医がわたしの救世主となりました。
何かにとらわれ、奇妙な症状に取り憑かれる患者と、
なんとも無責任な発言と自分本位の行動しかとらない医者。
どうやって治していくんだろう、というところなんですが~

一言でいうと、
患者にとことん突き抜けてもらう、です。
実際には極端すぎて、小説のようにはできないだろうと思うところもあるのですが、
でも何となくわかりますこの感覚。
突き抜ける前に、安全策や対処方法をほどこしても、またきっと同じことを繰り返すのだろうな、と。

自分が今もやもやしているものに対しても、突き抜けていないからなんだと思いました。
言いたいことを半分だけ言うとか、
思っていることを言葉を選んで伝えているとか、
やってみたけど、やりきったとは言えない中途半端なものとか、なのです。
そして、やったこと、したことが中途半端なだけではなく、
それによって、心の中が途中で終わってしまっている状態なんだなあと思いました。
悲しみの途中、怒りの途中、まだそこが感じきっていないような、抑えているような感じ。

よく、感情を爆発させるって言いますね。
この爆発も悪くないのだなあって。
何に遠慮して抑えていたんだろう・・・って思う。

手に取った本から、とても分かりやすいように教えてもらいました。
悩みに悩んだ自分を助けてくれるものは、いつもこんなささやかなものからだったりします。












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