懺悔

        

後悔していること、なかったことにしたい過去、人生の汚点・・・
と思うことはたくさんあります。
過去には戻れないけれど、今会うことができたら心から謝りたいと思う人がその出来事の分だけいるのです。

先日、ばったり再会した友人もその一人でした。
当時、ネットワークビジネスなるものに熱をあげていた自分。
こんなに良い商品、使った方がいいよと、
思い出すだけで顔から火が出るほど恥ずかしい。
話すたびに一人、また一人、大事な友人が去って行き、目が覚める。
自分のしたことに気づかされた後もずーっと、重く沈んだ気持ちは消えてはいませんでした。

友人はわたしとの何十年ぶりの再会に、ためらうことなく声をかけてくれました。
懐かしさと同時に当時の思いがすぐによみがえります。
咄嗟にあやまりました。
あのときは、本当に嫌な思いをさせてしまい・・・ごめんなさい・・・
え~何?全然気にしていないよ、と笑っていました。

自分は間違ったことをした、という思い。
ごめんねと言えたときは、
あたらめてその友人への懺悔と、
毅然とした態度であの時断ってくれたこと、
そして今こうして笑ってくれていることへ、感謝しかありませんでした。

謝罪できるチャンスというのは、ある日突然やってくるのですね。
今回のように再会する機会を与えられたなら、ちゃんと本当の「私」で真っ直ぐに謝罪したいです。
ゆるしてもらえなかったとしても、ちゃんと話せる自分でいたい。

そのために、過去をなかったことにしなくていい。
むしろ、こういう自分だから、
素直に話せる人間になるために、
あの恥ずかしい体験でなければだめだったのかもしれないです。

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