主体的真理

深夜にやっているお悩み相談のTV番組『ロッチと子羊』(Eテレ放送)
お笑いのロッチが、哲学者の言葉をヒントに悩みを解決していくのですが、
それが結構、おもしろくて見ています。

今回は、仕事をやってもやっても満足しないというお悩み。
自分はいったい何をしたら、満足を得ることができるのか・・・
あれもこれもと求めるあまりに、
何を大事にやっていけばいいのかがわからなくなってしまった、ということでした。

自分が求めているものは何なのか?
そこには客観的真理と主体的真理があるそう。
前者は、誰にとってもあてはまる一般的な理想や目的です。
後者は、自分だけにあてはまる唯一無二のものです。
自分が大事にしたいこと、価値観を自分自身で選ぶのです。
答えは自分の中にある、と言ってもいいですね。

主体的真理を目指していくことは、
満足感だけでなく、幸福感も充実感もあります。
本当の「私」が選ぶ心地良さ、ストンとはまるような馴染む感じがあります。
他人のモノサシで測っていては、
いつまでたっても自分の心の中にある本当の満足は得られない。
そう頭ではわかっているけれど、
他人のモノサシの方が何か正しいと思ってしまうパターンがあるのかもしれません。
(自分はダメだというパターンなどがあるかも)

ロッチにとっては、自分たちがやりたいお笑いを追求していくことが主体的真理です。
お客様にウケてもらうためは客観的真理。
とにかくウケて笑ってもらえればいいというわけではないんですね。

その悩み相談に来た方は、
仕事として考えれば、お客様の笑顔が見たいし、スタッフと楽しく仕事をしたいと思っていましたが、
それを支えているのは家族の存在(家族の笑顔)。
仕事の虫になってやればやるほど一緒に過ごす時間は減り、
自分の真理とは遠いところに行ってしまっていたんですね。
家族を幸せにしたい、大事にしたい、それがあっての自分なんだと気づいたようでした。


番組後半では、なぜ仕事の虫になっていったのか、
新人時代に擦り込まれたパターンもあきらかになります。
パターンという言葉は使っていませんが、悩みの本質がわかりやすく整理されていきました。
哲学者の言葉を今の自分にあてはめて考えていくように、
心の構造(からくり)も、
いろんな角度から、その方に合った言葉で話せるように自分もなっていきたいと思いました。

ロッチの二人が、相手の心と近いところに立ってお話しをしていくところがいいです。
この番組、おもしろいだけでなくとても勉強になります。






 

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