初冬の風景

明日からまた一段と冷えるらしく、
街の景色もいかにも寒そうな風景になってきました。

先日、母を連れてスーパーへ行くと、
「あら~・・・きれいだわ~」
と車窓からの景色を見て母がつぶやいていました。

もうすっかり枯れた草木に覆われた野原(というか空き地)を見て、
「枯れているけど、きれいだわよね・・・」と。
そこには優しい色合いのグラデーションが広がり、
たしかにただの枯れ草ではありましたが、自然の美しさ儚さがありました。

いつも買い物のときに通る場所だったので、
私は今まで何十年と通っていたはずなのに、
あれ?どうして気付かなかったんだろうって思いました。

その何でもない場所に母が小さな声できれいだと言ったことに、
ちょっと、じーんときてしまい・・・
その声は、子どもの頃に自分へ向けられた優しさや懐かしさを思い出します(今だってそうだよな)。

どのような中にでも美しさがあって、
それを素直に言葉にする母って素敵だなあと思った。
私もそんな豊かな心を持って年を取りたい。

初冬の景色、よく見ると自然にしか作れない色、形、おもむきがあります。
寒いけど、雪が降る前の今、
そういう楽しみ方があることを母が教えてくれました。



写真は撮れなかったんだけど、こんな感じの色でした


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