感情の波
自分が見ているものは、自分の心の状態によって変わるといいます。 いつも見慣れている景色が、とてつもなくきらきらと輝いて見えるときもあれば、 何の変哲もない、いつも通りの景色そのままだということもある。 自分の心次第で、見える世界が一変する・・・ ということは、 今、自分ってなんて不幸せなんだと思っていても、 もうその何秒後かには幸せを感じている、ということも当然あり、 毎日忙しいほどにいろいろな感情があれこれ湧き、そこに振り回されているのが人間です。 では、どうしたらこの感情の波をコントロールできるのか。 できることなら、いつも安定した穏やかな心で過ごしたい。 どうしたらそうなれるのだろうか。 その一つの方法として、 安定していないことも、穏やかではないことも、 最悪だと思うことも、不幸せだと思うことも すべての感じる心(感情)をそのままに観察してみるということをしています。 自分を見るというのは、 そこに何も付け加えることをしないということ。 いろいろな解釈をせず、意味を持たせず、何かの理由を付けず、 本当にそのままの自分の気持ちにOKを出す、ということなのだと思います。 ・・・それって結構難しい、と思うかもしれませんが(自分も思っているが)、 難しいなあと思うその気持ちも、 そう思ってはいけないとか、前向きに考えようとか、 自分は選ばれし人間だとか、 とにかくいろいろ変換や装飾せずに、 そのまんま「難しいなあと、もんもんとしている自分」でいい、ということなのです。 この観察が、いつしか自然に「感情の受容」というものに変わっていくような気がしています。 ただただ観察し続けていくと、 なぜか、そこにその感情に対しての抵抗が薄れていくような感覚が出てくるのです。 人としてあるべきもの、あっていいもの、 自然なものとして受けいれてしまうことがあるのかもしれません。 感情という荒波を行ったり来たりする極端なパターンたち。 そのパターンたちを観察しているのが、本当の本来の「私」。 だから心の安定、心の穏やかさは、「私」の力量が問われるところなのです。 それは感情を押さえつける力ではなく、消し去る力でもなく、 コントロールする力でもないのです。 そのままでいいとすべてを包み込む力。 そういうことを毎日やるために、いろんな事が起こるんだなあと思います。