悲しいことを言わないで
今日は久しぶりに母と夕飯を食べに行ってきました。
デイサービスもお休みになって一ヶ月。
なかなか外出をする機会もなくなり、人とも会わなくなっているためか少し元気がなく、
日々に張り合いがなくなっているようでした。
こちらとしては、さらに足腰が弱り、さらに認知症も進んでしまうのではないかという心配もあります。
夜出歩くのはどうかなと思いましたが、外食に誘ってみました。
久しぶりに夜の街を車で走っていると、
どこを走っているのか全然わからないようで、母は不安そうでもありました。
そういえば、父も全く同じ反応をしたっけな~と思い出します(「お前はわかるのか?」と何度も聞かれた)。
でも、今日入ったお店は素敵なお店だったとか、
食後のアイスクリームが美味しかったとか、
帰りに寄ったスーパーに見たこともないものがいっぱい売ってあってすごかったとか、
それなりに楽しかったようでした。
母はいつも「車っていいわね~」と、
わたしがいろいろな所へ連れていってくれるのが本当にうれしいと言ってくれます。
でも、嬉しいのは・・・全くもってこちらの方なのです。
どこへ行っても感動してくれる母。
本当に何でもない話を、しかも何回でも同じ話をしながら、
何回でも笑って明るく話し続ける母。
そんな母に自分は今もなお、大きな愛で包まれ、もらうものばかりだ。
母はこの数年で食も細くなり、小さい体はさらに小さくなり、
風に吹き飛ばされてしまうのではないかと思うほど痩せて、足元もおぼつかない状態です。
母から唐突に、「あんた、体重何キロあるの?」と聞かれ・・・
「わたしも若い時はそれくらいあったのにね~
ほんとすっかり痩せて、だんだん体重も減っていくのね。
あとはもうなくなって消えるだけだわ~」
ちょっと待ってよ、お母さん・・・
悲しいこと言わないでほしい・・・と泣きたくなりました。
こうしてあと何年一緒に並んで歩けるのか、一緒に笑い合えるのかと思うと、
本当にこの時間がかけがいのないものなんだと感じます。
悲しいけれど、今はまだ生きているのですから、
会う度にたくさん「ありがとう」を言っていきたいと思いました。
今日も、いろんな経験をして一日を終えた。
それもこれも父と母がいてくれたおかげですし、
さらに祖父と祖母、さらにたくさんのご先祖様のおかげで今、感謝でいっぱいのわたしがいます。
芸能人のようにファミリーヒストリーで調べてもらえたら・・・
ご先祖様たちのことを知りたかった。
きっと、自分のように生きにくさを抱えて生きていたご先祖様もいたでしょうし、
なんとかなるさ~で最後までたくましく生き抜いたご先祖様もいたでしょう。
どうしようもなくドジだったご先祖様ならば、
きっと今のわたしを愛おしく思い、応援してくれているに違いない・・・と。
自分のルーツは、自分が亡くなってあの世に帰っていったときにわかるのでしょうか。
それまでは、この世で縁があって一緒になった家族と最後まで、
たくさんの愛情をさらに豊かなものにして返していきたいです。
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