初・クラシックコンサート



辻井伸行✕三浦文彰 ARKシンフォニエッタ
生まれてはじめて、クラシックのコンサートに行きました。

行ってみて、どれだけクラシックに対しての思い込みがあったのか、
あらためて、思い込みってすごいなと思いました。

まず、お客さんたちの服装が、思ったよりも普段着なのにびっくり。
てっきり、黒いドレスとか、シックなワンピースとか、
首にスカーフとか、セットのイヤリング&ネックレスをしているとか、
とにかく普段滅多に着ることのない服を着ていくものだと思っていました。
はあ、こんな感じでいいんだ・・・なんと敷居が低かったんでしょう。

それから、子どもたちが結構いたことにびっくり。
こういう音楽を聞いてわかるのか?
確かに、小さい時からピアノやバイオリンなど習っていたら、
こういうコンサートにも来るのかもしれません。
黙って座っておりこうさんに聞いているというのが、すごい。

男性の方も結構いました。
ご夫婦だけでなく、若い男性が一人で聞きに来ている、という感じの方も多かった。

そして、これは思い込みというより、戸惑ったことなのですが、
拍手のタイミングがよくわからない。
一曲終わって拍手をしてしまいましたが、わかっている方はしません。
ちゃんと、演奏者が立ち上がったとき、また、指揮者がお辞儀をしてはじめて拍手なんですね。

この、するべきではないタイミングでの拍手を、
会場の結構な数のお客さんが間違ってしてしまったときに、
辻井さんが何となくクスっと笑ったように見えました。
そして、人は学習する生きもの。
最後の曲と曲の間では、とうとう会場のお客さん誰一人として、
間違って拍手する人はいませんでした(←これ、ひそかに感動)。

自分のようにクラシックコンサートにも行ったことがない人たちも、
今回は多数来ているということなんだなあと思いました。
また、アンコールが必ずあるのかなと思っていましたが、
そうじゃないんですね。
拍手を長くすれば、また演奏してくれると思い、手が痛くなるまでがんばりましたが、
これはちょっと残念に思いました(そういうものなんでしょうか)。
初めてのことというのは、とにかく新鮮です。

テレビやYouTubeでしか見たことのない辻井さんの生の演奏は、圧巻でした。
音楽に乗ってゆれる、体の動きがわたしは好きなのですが、
ピアノを全身で弾いているような、それはそれは楽しそうでした。
そして、クリアな音色。
本当に心がきれいなのだと思います。

オーケストラが奏でる、ベートーベンの「皇帝」という曲も素晴らしかったです。
一つの曲の中で、ここの部分がすごく魅かれてしまうということがあったり、
力強さの後の、優しいピアノの音色がすてきだったり、
豪華で、気高くて、一体となる感じが、オーケストラって素晴らしいと思いました。

この年になって、
クラシックを知って、好きになって、本当に良かったです。
音だけ聞くというよりは、
演奏者を見て、そして聞く、というのがわたしは好きなんだと思いました。







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